歯が1本もない場合の治療法
上の歯すべて、または下の歯すべてを失ってしまったときに使用するのが、総入れ歯です。部分入れ歯とは異なり、保険診療であっても、金属のバネはありません。
当院では、審美性や機能性に優れた自費の総入れ歯もご用意しております。
保険の総入れ歯について
保険の総入れ歯で使用できるのは、歯科用プラスチックのみとなります。人工歯も歯茎の部分も、同じ材料で作ります。
メリット
- 保険が適用されるため安価
- 治療期間が短い
- 修理がしやすい
- 適応の範囲が広い
デメリット
- 違和感、異物感が大きい
- におい、汚れがつきやすい
- 変色が進みやすい
- ガタつき、ズレが起こりやすい
保険外(自費)の総入れ歯①「金属床」
金属床義歯とは
総入れ歯の粘膜を覆う床部分が、金属でできています。
使用される金属には、コバルトクロム、チタン、ゴールドなどがあります。
金属床のメリット
違和感・異物感が少ない
強度に優れる金属を使用することで、薄く、違和感・異物感の少ない入れ歯を作ることができます。
耐久性に優れる
長く使用しても、割れる心配の少ない入れ歯です
熱をしっかり伝えてくれる
食べ物や飲み物の温かさ・冷たさを、熱の伝導性に優れる金属がしっかり伝えてくれます。お食事をおいしく召し上がっていただけます。
金属床のデメリット
修理が難しい
保険の入れ歯と比べると、修理が難しい入れ歯です。定期的に調整を行うことで、作り替えが必要になる時期を遅らせることができます。
費用が高額になる
保険の入れ歯と比べると、費用が高くなります。
保険外(自費)の総入れ歯②インプラントオーバーデンチャー
インプラントオーバーデンチャーとは
インプラントを顎の骨に埋め込み、その上に入れ歯を装着する方法です。片顎に対して必要なインプラントの本数は4~12本と幅があり、患者様のお口に合わせて適切な本数を決定します。
インプラントオーバーデンチャーのメリット
- 他の自費の入れ歯と比べても強く噛むことができる
- 自然な美しさを再現できる
- 違和感・異物感がほとんどない
- 顎の骨の吸収を防げる
- すべての歯をインプラントで補う場合と比べて費用が大幅に抑えられる
インプラントオーバーデンチャーのデメリット
- 入れ歯治療の中では治療期間が長い
- インプラントを埋入するための手術が必要
入れ歯は何歳から?
入れ歯は、年齢を問わずに使用していただけます。10代で歯を失った場合、顎の成長が止まるまでは原則インプラントの適応外となるため、その期間を入れ歯で過ごすというケースもあります。
インプラントと入れ歯で迷っている方へ
歯学的にどちらが優れているかということを考えると、インプラントに軍配が上がります。
しかし、手術が必要であること、治療期間が長くなること、費用が高額になることなど、気になる点もあります。また、患者様のお身体の状態によっては、インプラントの適応外になることもあります。
対して入れ歯は、適応の範囲が非常に広い治療です。近年はさまざまな特徴を持ったものが開発されており、十分に満足して入れ歯を使用している方もたくさんおられます。
口腔・身体の健康にとってもっとも良くないのは、“歯がない状態”を放置していることです。
インプラントにするか入れ歯にするか迷っている方は、ぜひ一度、当院にご相談ください。豊富な選択肢から、患者様に合った治療法をご提案します。